レンズ風車

◆ 九州大学発 世界初!浮体型複合洋上発電 「レンズ風車」を利用した複合洋上発電ファーム

将来の複合的な中型・大型洋上発電ファーム実現への第一歩として、九州大学風レンズ研究チームによって開発された 3kW小型レンズ風車を使った洋上発電システムの実証試験が2011年12月よりスタートしました。 このプロジェクトは環境省からの委託事業として九州大学博多湾浮体複合発電実証実験チームにより遂行されています。

    

レンズ風車を乗せた博多湾浮体発電システムに関する環境アセスメント最新版文書をPDFにしました。
>> 環境アセスメント
*この環境アセスメントは福岡市環境局殿の多大なるご協力によって作成されましたことを付記します。ここに記して深謝申し上げます。

博多湾浮体実証試験スタート!

2011年12月3日、浮体が進水しました。浮体は300トンクレーン船により岸壁より吊り上げられ、大勢の人たち、マスコミ関係者等に囲まれる中、 静かに海面へ降ろされました。浮体はその後、海ノ中道沖700m程の地点まで曳航され、係留アンカーで固定されました。

様々なメディアでも取り上げられています。朝日新聞にも掲載されました。

2012年1月より、2基の風車を制御して運転する試験を行っています。ソーラーパネル(Sanyo HIT)も蓄電池に繋ぎ充電をはじめています。


吊り上げと進水の様子



地上での風車組み立ての様子
浮体に風車を設置


再生可能エネルギーの有効利用

世界的なエネルギー問題、CO2削減を背景に現在、新エネルギー、特に再生可能エネルギーの開発・有効利用に注目が集まっています。原子力発電の安全性の認識と今後の展開が抜本的に見直されつつある今、太陽光、地熱、水力、潮力、そして風力といった安全な自然エネルギーの有効利用に真剣に取り組むべき時が来ています。

複合洋上発電ファームとは?

「複合洋上発電ファーム」とは、洋上に設置した浮体において風力、太陽光、潮力、波力、そしてアンカーケーブルに働く張力といったエネルギー源を利用する複合的な発電システムを備えたファームを指します。

複合洋上発電ファームのイメージ
複合発電ファームのイメージ

なぜ洋上?

日本は国土が狭く資源に乏しいと言われますが、領海・排他的経済水域を合わせた面積は世界第6位です。九州大学では現在、新型高出力風車を含む新エネルギー開発に取り組んでいます。この取り組みは、この広大な日本の水域をエネルギー資源と捉え、それを利用した大型複合洋上発電ファームの実現を視野に入れています。
第一ステージとして、直径18m程度の小型浮体を使った実証実験が計画されました。今まで応用力学研究所ではその実現に向けて準備が進められてきました。

モデルを使った水槽実験

2011年3月には九州大学応用力学研究所にある大型造波水槽において模型を使った波浪・強風に対する浮体の挙動を調べる実験が行われました。水槽実験では実際の波高6m、風速30mに相当する過酷な環境を作り出し、それに対する浮体の安定した挙動が確認されました。

水槽でのモデル実験の様子
大型造波水槽における発電ファーム模型実験の様子

実証試験用小型浮体建設

2011年10月より福岡市東区にある人口島にて直径18mの浮体建設が開始されました。
浮体はコンクリートの中空フロート(発砲浮力材充填)にコンクリートトラス構造を持つ130トンを越す構造体です。この上に3kWレンズ風車2基、ソーラーパネル、そして発電制御機器等が搭載されます。喫水は約2m、乾舷は約1.8mです。

2011年11月某日 浮体建設の様子
浮体建設の様子
曳航と設置
浮体建設の様子

浮体は人工島で完成・進水して、東区海ノ中道沖まで曳航され、アンカーで固定されました。

浮体アンカーリング位置 (Googleマップより)
浮体の設置場所地図

2011年12月に浮体が予定地にアンカリングされ以後様々なデータを取得しています。
データはは2012年に取得が開始されました。これまでのデータは、陸上にほど近い洋上でも風速が1m/s程度高いことを示しています。 また、この風速の差が風車の出力を倍以上に高めていることも確認されました。これは陸上にほど近い海上での発電ファーム建設に明るい可能性を示しています。

2012年12月のデータを以下に示します。




このプロジェクトは次のステージである、中型洋上発電ファーム(60m級浮体に100kW級以上の風車を設置を構想)へ繋がる重要な試金石として位置づけられています。


関連研究室へのリンク




協賛団体等(順不同、敬称略)

世界初の試みに以下を含む皆様にご協力いただいています。この場を借りてお礼申しあげます。

  • 環境省
  • 福岡市



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