研究室紹介

◆ 講座の概要

風工学分野は,地表に近い大気に現れる風の動き,波の発生,および乱流の輸送拡散現象の基本過程を調べ, 大気環境の調和と保全,ならびに風力エネルギーの有効利用に関する研究を行っています.また,長大構造物などの耐風特性,市街地や複雑地形 の風況パターンについて検討し,周辺風環境,強風災害対策などを包含した総合的な風環境予測法の確立を目指した研究を行っています. このために大型風洞温度成層風洞水槽 などを用いた流体実験と数値流体計算法を用いたシミュレーション実験,流動メカニズムの推定実験などを行っています。

◆ 研究内容

  1. 大気境界層の構造と風の流れに関する研究(詳細はこちら >>)
    様々に温度成層して乱流状態にある大気境界層の構造および輸送特性を調べ,大気境界層内で行われている物質,運動量,熱の移流,拡散現象の解明を目指しています.また,成層状態における風の流動パターン,波動の発生などについて,風洞,水槽実験,および数値シミュレーションを用いて研究しています.

  2. 大気境界層中の物体周辺流と構造物のフラッタに関する研究(詳細はこちら >>)
    種々の形状を持つ非流線型物体(ブラフボディ)が,大気境界層中に置かれた場合,どのような周辺流れと空力特性を示すかについて系統的な風洞,水槽実験を行い,ブラフボディ流れに関する統一的説明を目指しています.また,流れの中の構造物はしばしば振動を起こします.そのうち特に危険なものは自然に振幅が増す振動で,これをフラッタと呼びます.その発生メカニズムの解明と振動防止策を研究しています.

  3. 風環境予測技術に関する研究  (先端的数値風況シミュレータRIAM-COMPACT®の開発)(詳細はこちら >>)
    野外観測,風洞実験(EFD),さらに近年めざましく発展する数値計算(CFD)を用いて,建物群や市街地および複雑地形周辺の局地的,地域的な風況予測法の確立を目指しています.

  4. 風力エネルギーの有効利用に関する研究  (風レンズとレンズ風車の開発、ウインドソーラータワーの開発など)
    クリーンで再生可能な自然エネルギーの利用を高めるため,風力エネルギーの効率的な取り出し方の研究を行っています.風レンズプロジェクトと命名するように,地形あるいは構造体を利用して風を局所的に集中させ,風エネルギーの密度を高めて風力発電の高効率化を目指した研究を行っています.また、砂漠地帯などで有効なロバストな発電システムのソーラーアップドラフトタワーの発電効率の改善についても研究しています.
    その1.  風レンズ関係ははこちら >>
    その2.  ウインドソーラータワー関係ははこちら >>

  5. 大気-海洋間における熱や物質の交換過程に関する研究(詳細はこちら >>)
    室内実験および観測を通じて大気-海洋間の二酸化炭素の交換量を測定する気象学的測定法(渦相関法,空気力学的傾度法,バルク法)の確立を目指しています.また,海上の気象状況が交換量にどのように影響するのかを研究しています.

◆ 社会との連携

  1. 九州大学のオープンキャンパス
    毎年恒例の九州大学オープンキャンパスにあわせて筑紫キャンパスにおいて大風洞や温度成層風洞を使ってデモンストレーションなどを行っています.過去には大風洞に上に乗れるミニグライダーを設置.風の力で浮遊する体験ができました.
    過去に行われた風洞内のグライダー浮遊の様子1 >>
    過去に行われた風洞内のグライダー浮遊の様子2 >>
    過去に行われた風洞内のグライダー浮遊の様子3 >>