2002年7月3日更新

TexPointの紹介

PowerPointを使ってプレゼンテーションを行う時に, 式をどのように入れるかは問題です.
マイクロソフトの数式エディタ(MathTypeの限定版)は操作性はともかくとしても きれいな式が出ません.
TeXを使えばきれいな式が出せますが, TeX出力のdvi形式ファイルはそのままPowerPointに貼ることができません.

George Neculaさんが発表しているソフト TexPoint は,Texで指定された出力をPowerPointの図として簡単に貼ることができる機能を PowerPointに付加するものです.
ポップアップされたウインドウにTeXのコマンドを入力すると,TeXソース -> dviファイル -> PostScriptファイル -> ビットマップへと自動で変換し, ビットマップを適当な所に貼り付けてくれます.あとはマウスで移動したり, 拡大縮小をする(作る所でも指定できます). きれいさの度合いはNeculaさんのデモを見てください. 日本語も出力できます.

ただ,使うには少し注意する場所がありますので, このホームページでは, 筆者がわかる範囲でのこのソフトのインストール法や使い方について書きます. なお,TexPointのバージョンは1.5で説明しています.

目次

インストール準備

TexPointのインストールを始める前に, 次のソフトがインストールしてあり, 正常に動く事を確認してください.
Microsoft PowerPoint
本家サイトによると,バージョンはOffice(PowerPoint)2000かOfficeXP が必要で,Office97では動かないそうです.

TeX
多分これはバージョンはあまり関係ないと思います. 一応pTeX,Version p2.1.8, based on TeX, Version 3.14159 (SJIS) (Web2C 7.2) と言うバージョンで使えています.

GhostScript
これが一番気を使います. インストールしてあっても以下の点に注意をしてください.

まず,コマンドラインで実行されるため, 環境変数を適切に設定しないとTeXPointでエラーが出ます. 必要な設定は,PATHにgswin32cのあるディレクトリ, GS_LIBにgs_init.psのあるディレクトリをそれぞれ記述する事です. なお,環境変数の設定は,

設定を終えたら,ghostviewは使わないでコマンドプロムプトから立ち上げて なにかPSファイルを表示できるか確認してください.

また, Ghostscriptに日本語化パッチを当てている場合, 本体をインストールしてもうまく動かない事があります. もし日本語を出したい場合には, W32TeXを参考に, AFPL Ghostscript 日本語化キット(gs704-j-wapi.zip) や 日本語対応 GNU Ghostscript 6.52を インストール(既に別のghostscriptが入っている場合には入れ替え)してください.

Windows Installer(Win95,98,NT4.0のみ)
TexPointはMSI形式で配布されているので, Windows Installerが使える必要があります. WinXP,ME,2000は標準でインストールされていますが, 他は自分でインストールする必要があります. マイクロソフトの インストーラーに関するウェブページ を参考に,そのページに書かれてあるリンクからインストーラーをダウンロードして設定してください.

インストール

以上の準備を終えたら本体のインストールをします. 本体のプログラムは, 本家サイト からダウンロードできます(2002年7月3日現在,最新のパージョンは 1.5.1です). ファイルをダブルクリックして実行します.

"next"で次に行きます.

"I agree..."をチェックした後,"next"で次に行きます.

ここでは"Custom"のボタンを押します.

なお, 標準インストールをすると,インストールされるフォントにより,元の texシステムがこわれ,根号などのフォントがおかしくなります. ここここ を参照(バージョン1.5で起きています,その後直っているかも).

変更するのは"System Font"です.横の下向きの三角の所を押します.

"Entire feature..."の項目(×印)を選びます.

"System Font"の部分が×印になっている事を確認してください. "next"で次に行きます.

"Install"のボタンを押します.

"Finish"のボタンを押してインストールを終了し, Powerpointを立ち上げます.

インストールが正常ならばメニューの中にTexPointが付け加っているはずです.

なお,もし標準インストールをしてしまい,不具合が出たら, コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」で 一旦Texpointをアンインストールした後, 再びカスタムインストールしてみてください.

使い方

最初にまず適当な名前でファイルをセーブして下さい.

その後,メニューの"TexPoint"から"Configure"を選びます.

"Default script commands"及び"Default script commandsfor non-interactive mode" の"latex"を"platex"に,"dvips"を"dvipsk"に, それぞれ直します(英語しか使わないなら変更はいらないかもしれません). また必ず入力する項目については,あるならばここで入力して置けば便利です (ここでは偏微分を入力するためのマクロを入れておきました). この変更は各ファイルについて最初に1回やれば常に有効です. また,随時変更する事もできます.例えば入力を試した後 いつも拡大されすぎだと思ったら,"Default magnification"の項目を 200%から適当に減らしてみると良いです.

"ok"を押して閉じます.
次に,メニューの"TexPoint"から"New tex display"を選びます.

開いたボックス内にtexのコマンドを入れます. なお,この時debuggingのkeep files asにチェックをしておくと,入力した 内容がテキストファイルで別に出力されます (内容はPowerPointのファイルに保存されるので, これはデバッグの時だけ使います).

入れ終わったらmake bitmapのボタンを押します.すると自動的にBMPが作られ, スライド内に貼り付けられます.

なお コンパイルエラーが出たら,TeXを終わらせるとウィンドウに戻ります. その他に何かエラーが出たら,これまでの設定をもう一度調べてください.

大きさなどは普通の図と同様に変えることができます. 内容はダブルクリックで再びボックスを開いて変更できる. ただ,内容を変更した場合,再びmake bitmapをするので, 古い図に上書きする事になります. そのため,アニメーション処理の設定などを行っていた場合は, また設定し直しになるので注意してください.

色については, 普通通りソースの中に\usepackage{color}や\color{blue}などの命令を書き, 入力画面左上の"Image format"を"monochrome"から"256colors"に変更します.

以上です.



辻英一(九大応力研)