2018年度九州沖縄地区合同シンポジウム(開催予告)

2018年度九州沖縄合同シンポジウムとして下記が開催されますので,ご案内いたします。
ご参加のほど,よろしくお願いいたします。


「日本海研究の現状と今後について」

共  催:日本海洋学会西南支部、一般社団法人水産海洋学会
日  時:2018 年12 月10 日(月) 10:30 −17:30(予定)
場  所:水産大学校
コンビーナー:柏野 祐二(水大校)、磯辺 篤彦(九大)、
       渡邉 俊輝(山口水研センター)
基調講演:1− 2 題、40 − 50 分程度
一般講演: 8 −10 題、1 題15 − 20 分程度(講演者数により変更
する場合があります)
参加登録料 :無料

開催趣旨:日本海はその北部で深層水(日本海固有水)が形成されていることから、海洋大循環の縮図として「ミニ大洋」と称されているが、
そのサイズが全世界の海洋よりはるかに小さいことから、地球温暖化の影響がその循環に現れやすいと考えられている。
実際、その日本海の深層において近年水温上昇と低酸素化が進んでいる、すなわち日本海の熱塩循環に異変が生じていることが、
東京大学や気象庁他の観測により示されている。
また、日本海では冬においてユーラシア大陸からの季節風に対馬暖流から大量の熱・水蒸気が供給されている。特に2018 年冬は
北陸で大雪となったが、その原因には日本海上で季節風が収束する日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が北陸に停滞したことが示唆されている。
日本海の入口になる対馬海峡から西部山陰に至る海域は、マアジやマサバといった浮魚類の代表的な漁場であり、大和堆もスルメイカなどの
好漁場であることが古くから知られており、日本海は水産業としてのポテンシャルが高い。また近年、クロマグロの産卵場が隠岐諸島から能登半島で
確認され、日本の漁業にとっても重要な海域となっている。
以上に記した通り、日本海は我が国の気候や水産にとって重要な位置付けを占めている。このため日本海の研究は古くから行われており、
特に1990 年代以降にCREAMS(Circulation Research of East Asian Marginal Seas)などの研究が行われたことにより、多くのことがわかってきた。
しかしながら、近年さまざまな問題により観測が(特に北部で)難しくなりつつあり、今後日本海研究を進めるうえで障害になっている。
このような背景を鑑みて、本シンポジウムでは、現在行われている日本海研究を総括し、そして今後どのような研究を行うべきかを議論することを目的とする。
ただし、日本海に限定したテーマのみではなく、日本海に影響を及ぼすような海域・現象についても広くテーマを募集することで、
より広い観点から日本海研究について議論できることを期待している。


一般講演の募集要領
◇締切:2018 年9 月21 日㈮ 必着
◇必要事項: 講演題目、共著者を含む講演者所属・氏名、E-mail アドレス
   一般講演の採否結果は、9 月末までに通知します。
◇申込先:〒759-6595 下関市永田本町2-7-1 水産大学校
   海洋生産管理学科 柏野 祐二
   電話: 083-227-3883、FAX: 083-286-7432、
   E-mail:kashinoy@fish-u.ac.jp


講演要旨
◇締切: 2018 年11 月16 日㈮ 必着(送付先は講演申込先と同じ)
◇書式:日本海洋学会の研究発表大会時の講演要旨に準ずる。
  ・ワードプロセッサーを用い、A4 版用紙2 枚以内。
  ・マージンは、上下に30mm、左右に20mm で設定。
  ・ 研究題目、発表者、所属、キーワードを上段(30mm 程度)に記入。
  ・本文は2 段組が望ましい