環境省委託事業 博多湾浮体式海上風力発電の実証実験 関連画像

 建造中の6角形浮体です(環境省委託事業、製作・施工:(株)富士PSさま、設計・監理:(株)日本港湾コンサルタントさま、協力:福岡市)。大屋教授(応用力学研究所)と経塚教授(総合理工学府)がプロジェクトをまとめています。

 写真は進水式を翌日に控えて足場が撤去された状態で地上で全体を見ることができるわずかな機会を捕えたものです。翌日にはクレーン船でこれがまるごと持ち上げられて進水しました。

 全長は18m、浮力体円柱の直径は3.5m、高さ4mあり、鉄筋コンクリート製でちょっとした建物のようです。PC構造で表面から見えない内部には複雑に鋼材が通され緊張がかけられています。なお当初計画より搭載物が増加したため総重量は若干増えて約130トン程度になりました。

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 当分野で作成した完成予想図です。

 PC構造のコンクリートトラスで浮力を分担する円柱を各頂点に固定する構造をもっています。コンクリート造にしては事例も極めて少ない小型の実験浮体のため、設計・施工には高度な技術が要求されました。

 搭載している風車は油圧ジャッキで運搬・メンテナンス時などにはデッキ上に折りたたむことができる設計となっています。また風車と対称な位置に載っているコンテナはバッテリー、電気回路、観測機器類を内蔵しており、風車の重量に対するカウンターウエイトを兼用する設計となっています。

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