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岡本 創
[ セミナー ]
アクティブセンサ搭載衛星による Large-Sparse Cloud の
解析についてのセミナー
解析についてのセミナー
日 時 | 2018 年 2 月 21 日(水) 14 時 00 分 ~ 15 時 00 分 |
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場 所 | 九州大学応用力学研究所 西棟6階 セミナー室(W606 号室) * アクセス案内はこちら |
題 目 | 気象衛星ひまわりでは認識できないほど薄い雲が他の雲に与える影響 |
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講演者 | 岩崎 杉紀 先生(防衛大学) |
Abstract |
本発表では、LSC(後述)が過冷却の水雲を解消している可能性を示す。 高緯度地方の雲の放射にLSCが関わるかもしれない。 一般に、レーダは降雨観測、ライダは雲やエアロゾルに適している。大きな粒子は電波の散乱強度が大きく、個数密度が多い状態は可視光線や近赤外線の散乱強度が大きいためである。例えば、雲観測に特化した雲レーダでさえ、熱帯の圏界面付近にある薄い雲(SVC)を捉えることは出来ない。これは、ライダでしか観測することは出来ない。 この発表では、通常とは逆の雲・・・衛星搭載雲レーダCloudSatでは有意にエコーを観測することが出来るが、衛星搭載ライダCALIOPでは有意に信号を測定することが難しい雲・・・の紹介を行う。このような特徴を示すには大きな粒子が個数少なく存在する必要がある。 この発表では、その雲をLarge-Sparse Cloud(LSC)と呼ぶことにする。CALIOPの後方散乱係数と消散係数、CloudSatのレーダ反射因子を用いた経験式でLSCを定義する。まだ試行錯誤中だが、以下を満たす相が500m以上連続して続いているものをLSCとした。 ・高度20kmから下層に向けて積算した消散係数が0.1以下(CALIOPの減衰がほとんどない場合) ・1064nmの後方散乱係数が105 m/str(532nmは昼間はノイズが増えるため1064nmを しきい値に使う ・9km以下のCALIOPの1064nmのノイズレベル・薄い巻雲程度) ・CloudSatのレーダ反射因子が-15 dBZ以上 LSCの下には過冷却の水雲(九大雲相データで判定)がある存在確率は有意に減少していることが分かった。LSCが過冷却の水雲を解消している可能性がある。 |